【レポート】WILL2025@オンライン: 一般社団法人ヒトノネ(岐阜県岐阜市)を訪問しました
8月21日(木) 、一般社団法人ヒトノネに、WILLの事務局を務める合同会社めぐるの木村さん(以下、きむさん)と長谷川さん(以下、こゆきさん)、ファンドレイザーの大塚さん、橋本で訪問しました。
この夏の高校野球は県岐阜商の大活躍のおかげで、ヒトノネのある岐阜ではその話題で持ち切り。
みなさんにお会いした時も、まずはその話で盛り上がりました。
ヒトノネさんの3つの拠点のうち、まずは探究型学童保育を実施している美島会館を訪問しました。
美島会館は地域の自治会館で、ヒトノネが最初に活動を始めた拠点です。
代表の篠田花子さん(以下、はなこさん)があちこち探して見つけた場所だとのことです。
夏休みだったので、朝から夕方までの学童保育ということで、低学年・高学年と合わせても30人強はいたかと思います。
みんな自由に楽しそうに遊んでいます。
すぐそばに公園があるのですが、ボール遊びができなかったり、せっかくの夏休みでプールがあってもあまりの猛暑で長く外に出られなかったりと残念な状況でした。
きむさんが得意のけん玉で(2段取得しているとか!)、高難度の技を披露すると子どもたちがたくさん寄ってきては、夢中になって練習しています。
岐阜には公営の学童保育はありますが、フルタイムで仕事をする保護者の子どもが優先となるため、パートタイムの保護者が利用したくても難しいという課題があります。
ヒトノネでは、そういう保護者でも利用できるという点が評価されているとのことでした。
とはいえ、公営ではないため自治体からの補助がなく、利用料金が高くつくところに課題があるとも言えます。
視察した前日は「夏祭り」でした。夏祭りの準備を通して、「建築士講座」ということでブースなどをつくってみたり、「看板屋体験」で夏祭りの看板をつくったり。
当日のアトラクションでは、利用料を徴収(50円、100円など)、売上管理をするなどの経験から、社会の横のつながりを知り、学びの先にある生き方と出会う機会をつくっています。
美島会館からヒトノネの本部に移動しました。
ここは元仏壇店だったと聞きましたが、とてもアーティスティックにリフォームされていて、まったく以前の面影がなくてビックリしました。
本部ではなこさん以外のスタッフさんも含めて、お話を聞きました。
主にヒトノネにかかわる子どもたちについてお聞きました。
・ここには、発達障がいと診断を受けたわけではない、いわゆるグレーゾーンの子が利用しているケースが多い
・そういう子にとって進学や進路決定が非常に困難な状況にある
・学びたい意欲があっても、苦労している子が多く単純な学習指導では難しいため、個別で支援している
そういう子の中には、「バルーンアートが得意」「シンガーソングライターとしてプロデビューしたい」という一芸に秀でた子が何人もいることがわかりました。
そういう子たちにとって、本部での活動の一つ「クリエイターズ・クラブ」は居場所として大切な場所になっています。
子どもたちにしっかり向き合おうと努力しているスタッフたちも多様な人たちが集まっています。
25歳~70歳超まで世代はバラエティ豊かで、はなこさん曰く、スタッフ採用の基本事項は「一芸を持っていること」。
実際に元刀鍛冶、陶芸ができる、手先が器用でハンドクラフトが得意などなど。
子どもたちも個性的ですが、スタッフも個性的で、「先生と生徒」ではなく、対等な関係でコミュニケーションを取っていることがよくわかりました。
ヒトノネを必要としているは子どもたちだけでなく、保護者、そしてスタッフもそうなのだということがよくわかりました。
同時に、ヒトノネでは「あらゆる発達段階の子どもの育ちに寄り添い、インクルーシブな環境で育ち合うこと」を大事にしています。
みんなにとっての「大事」を保ちつつ、共感がたくさん寄せられるようになるにはどうしたらいいのか。
これからそこに向けてさらに歩みを進めていくことになります。
すてきな活動を見せてくださったはなこさん、どうもありがとうございました!
きむさん、こゆきさん、車での移動など、どうもありがとうございました!
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