【レポート】WILL2022@オンライン: NPO法人寺子屋方丈舎(福島県郡山市・会津若松市)+αを訪問しました

WILL2022@オンラインにトレーニーとして参加している西尾です。


WILL2022に参加するNPO法人寺子屋方丈舎さんの福島県郡山市と会津若松市にあるフリースクールを2日にわたって訪問しました。

寺子屋方丈舎さんは会津と郡山で「こどもの社会参画」をミッションに活動しています。

今回は京都から新幹線を乗り継ぎ、4時間かけての訪問でした。


郡山のフリースクールでは、小関さんが迎えてくれました。

トレーラーハウスが教室で、訪問した日は一日フリーなスケジュールになっていて、子どもたちがそれぞれ思いのまま自由に遊んでいました。

郡山のフリースクールは2020年にオープンし、職員は小関さん1名、ボランティア11名(大学生と社会人半々)で運営されていて、生徒数11名(小学生、中学生半々)が登録されているとのことでした。

郡山には不登校児童生徒の居場所がなく、まだまだつながれていない子たちもいて、地域ともっとつながりをつくり、より多くの人に存在を知ってもらいたいと話されていました。

月、水、金曜日にはラジオドラマ制作や手話教室、ごみ拾いなどを生徒たちの対話の中から自主的に行っています。


2日目は、郡山から電車で約1時間の会津のフリースクールを訪問しました。

会津のフリースクールは趣のある木造2階建ての建物で、定例オンライン会議にいつも参加されている鈴木さんが迎えてくれました。

会津は登録生徒数18名で、高校生もいて、1日平均7~8名の利用があるとのことでした。


私が驚いたのは、2階の一角にプログラミング教育に使用するレーザーカッターや3Dプリンターがあることでした。

これは、地域企業の社長さんのご協力で設置されているとのことでした。

児童生徒さんには、大変よい刺激になる取り組みだと感じました。


代表の江川さんにもお会いすることができ、地域への団体の見せ方と寄付を集めることをつなげられるようにしたいとの熱い思いをお聞きして、この支援プログラムを通して少しでもお役に立てればと感じる2日間の訪問となりました。


やはり実際に現場を直接見てお話することで感じられるものがありましたし、今後の活動に必ず活きてくると思いました。

江川さん、鈴木さん、小関さん、お忙しいところ充実した楽しい時間を本当にありがとうございました。

そして、このような機会をつくってれためぐるの木村さんにも感謝しています。

ありがとうございました。


★番外編:いわき信用組合(福島県いわき市)訪問記★


めぐるの木村さんと郡山市の寺子屋方丈舎さんへの訪問後に、いわき信用組合の本多理事長と面談させていただきました。

その内容を、番外編としてレポートさせていただきます。


いわき信用組合さんは、「地域で暮らす全ての人が幸福になるために行動する信用組合を目指す」を経営理念とされ、福島県の東南端いわき市を営業エリアにされています。

「地域を丸ごと支える金融機関」を標榜され、2001年に多重債務者向け融資「おとりまとめローン」、子育て中のひとり親を対象とした「シングルマザー応援ローン」を外部の保証機関の審査結果とは別に「独自の審査」を組み入れたハイブリッド審査を行って、他の地域金融機関では融資しづらい方にも融資商品を提供しています。

人と人との結びつきを「資本」と捉える「ソーシャル・キャピタル(社会関係資本)」の蓄積を重要視する考えが、取引先との信頼関係の構築につながり、独自審査に活かされています。


「最近、金融排除されている人が増えているが、金融機関はその人たちを見ていないのではないか。地域金融機関はその人たちを見ていかなければならず、金融仲介を深掘りする必要がある。」

「やったりやらなかったりではなく、継続支援し見放さないこと。融資を特権と思わず、どうすれば融資できるようになるかを知恵を絞り、伝えることが使命である。」

「協同組合金融機関は、相互扶助ではなく相互依存に変質してきており、このままでは縮退し明るい未来はなく、理念に立ち返る必要がある。」

など、本多理事長のお話をお聞きして、継続支援や融資するにはどうすればいいか知恵を絞ること、見放さないことの大切さ、対話を繰り返すことで信頼関係の蓄積がなされ、関係性が深まると再認識することができました。


本多理事長の熱いお話に夢中で、1時間半の面談時間はあっという間に過ぎてしまいました。

今回お会いさせていただき、協同組織金融機関の使命と理念を改めて理解し、ソーシャル・キャピタルの重要性を再確認することができました。

貴重なお時間をいただき、本当にありがとうございました。