【レポート】WILL2024@オンライン:「定例オンライン会議(4) 」を開催しました

WILL2024@オンラインにファンドレイザーとして参加している田村です。

9月13日(金) に開催された第4回目の定例オンライン会議の内容をレポートします。


毎回、今までのオンライン会議の軌跡と今後の内容やスケジュール、そして、この取り組みが寄付を集める取り組みにつながることを最初に確認しています。

そして、それぞれのチームの運営3か条の確認も行いました。


定例オンライン会議では、必ずチェックインを行っています。

短い時間ですが、毎回行うことでみなさんのいろいろなお話をうかがえ、お互いのことを理解し合えるきっかけとなっています。

チェックインのお題は「今の気持ちは?」です。


今日の会議から「ロジックモデル」に取り組みます。

各チームが事前に作成したロジックモデルや、「変化の法則」「相関図」の変更点などの説明を行いました。


<あんしんチーム>

前回の会議から今日までのチームの取り組みを紹介しました。

1週目に2回、2週目に2回の計4回ミーティングを実施して本日に臨んでいるとのことでした。

ミッションはひとまず入れたが再検討したい、「変化の法則」のレバレッジポイントの位置を変更し、工賃を入れた等のお話がありました。

相関図は変えていないとのことでした。

ロジックモデルは、障がい者の一人ひとりの夢が叶えられる、お互いが助け合うことを想定して作成されたそうです。

最終アウトカムから活動を考え、重要な内容を中期アウトカムに設定したとのことでした。

初期アウトカムは現在行っている部分が多いので、「続ける」「強化する」などの表現を用いた旨の説明がありました。

加えて、メンバーから、あんしんさんはよいところが多いので、何を記載するのか、何を記載しないか、「変化の法則」との関連をどうするのかなどの落とし込みが今後も必要という話がありました。

今後、資源やアウトプットも検討し、記入するとのことでした。

「変化の法則」に記載のある移住促進については、日本の人口減少や地域が望む変化も踏まえて検討するとのことでした。


<Sinceチーム>

前回の定例オンライン会議からチームミーティングを計2回実施しました。

1回目は「変化の法則」や「相関図」、2回目は「ロジックモデル」の検討が中心とのことでした。

最初のロジックモデル案は「子ども」の視点だけでしたが、1回目の意見交換後、2回目の提案では「子ども」に加え「親」「地域社会」が入ってきました。

またチームメンバーがそれぞれロジックモデルを作成し、作成の留意点を話し合いました。

「変化の法則」「相関図」は大きな変更はありません。

ミーティングを通してビジョンを捉え直し、「地域社会」を加えたそうです。

今回のロジックモデルは、親や地域社会が理解を深めていく活動を重視したとのことでした。

子どもがさまざまな分野で活躍し、親もかかわりながら居場所を確保してほしいとの願いを込めたそうです。

アウトカムの内容が多いので今後絞り込むそうです。

メンバーからはロジックが通ったモデルであるとお話いただき、地域社会の範囲を想定することにより活動がダイナミックになるとの期待の声がありました。

アウトカムは参加人数だけではなく実施回数も活用できる、それぞれの活動の主な財源を記載する方法もある、2校目のフリースクールをつくることを活動に入れたり、親や市内という軸以外に活動を広げる軸も検討したりしてはどうかとの指摘もありました。


あんしんさんとSinceさんに共通して、めぐるの木村さんからは次のようなお話がありました。

・話し合いの中で生まれた意見をまずは受け止めて、受け入れるかを判断し、しなやかに変わっていくことが大事。

・アウトカムという言葉自体が通じにくい。アウトカムは成果=変化。何が変わったのかという状態を表す言葉。変化を表す言葉でアウトカムを書くことが必要。

・ロジックモデルで、両団体とも右から左へ説明している点がよい。ビジョンをくだいて活動につなげている説明は、聞いている人に納得感がある。

※成果報告会ではロジックモデルを2分程度で話す必要あり。

・ 活動をミッション別に整理するのは、ミッションとのつながりが感じられる。

・最終アウトカムという言葉を変えることも検討。例えば、長期成果。長期成果とするとその先でビジョンとつなげられる。

・2団体とも横のロジックに留意している。今後は縦のロジックも意識していきたい。

例)ワークショップひなたぼっこ(熊本県天草市)のロジックモデル 

※長期成果に拠点の天草市を入れ、誰と誰がどんな状態(どう変わるのか)になっているかを分解して記載し、それぞれの長期成果を達成するために必要な活動(仕事、学校、生活支援、地域)を互いに関連づけて記述している

・現段階のロジックモデルはあれもこれも感があり、追いかけづらい。ちゃんと覚えられる・説明できることが大事(「3つ」に限定する方法もあり)。

・ロジックモデルは寄付を集めるツールでもあるので、自分のお金がどの活動に投じられるのか、それを投ずることでどのような未来づくりに参加できるのかを、ロジックモデル1枚で実感できることが大事。

・ロジックモデルは誰と共有するのか。共有先によって書きぶりが異なる。職員向けなら、文章量を多くし共通理解を図ることもあり。外部向けなら、見てすぐにわかるよう構成・デザインするのもあり。最終段階で誰に提示するのかでの絞り込みが必要。

・何をやったかを確認するのは結果、何が変わったかを確認するのは成果。結果は人数、回数なども可。結果は変化を起こすための手段。

・ロジックモデルで寄付を集める時は成果に●年と目標年を入れた方がよい。初期成果は1年後と考えている。活動とその結果はその年度で確認できる。初期成果は確認方法を記載する。

・中期成果は自分たちの活動だけで起きるとは限らないので、確認する方法はマストではない。しかし、状態を表す言葉で表現することは必要。

・ロジックモデルの活動は解決策を示す。相関図の当事者に対する活動が並ぶ。

・子ども支援の団体のロジックモデルの悩みがある。魂を込めたい。2030年はSDGsの目標年だから、これまでは2030年を長期成果や中期成果に置いてきた団体が多かった。自団体に寄付する、自団体の活動に参加することで、「うちにとっての誰一人取り残さないことはこのことです」「SDGsの目標達成に参加できます」と説明できる。

・成果を設定する年は難しい。例えば、子どもが社会に巣立つ年、義務教育から高校に巣立つ年とすると●年と記載できない。反面、2校目のフリースクール開校は●年と記載できる。この2つを組み合わせて成果を設定したい。


この後、それぞれのチームに分かれて意見交換を行い、次の定例オンライン会議までの各チームでのミーティングの日程や内容を決めました。


今回の会議をもとに、それぞれのチームがロジックモデルの精度を高め、次回の会議に臨むことになります。

ロジックモデルにはいくつものパターンがあるようですが、「何のために何を伝えたいのか」「左右上下がつながっているか」「伝えたい相手にその内容が届いているか」はどのモデルでも共通していると考えます。

私自身、この3つを大切にしたいと思います。